四季を彩る言葉
暑さ忘れて陰忘る
日差しが強く暑い日は、風通しの良い木陰がありがたいもの。しかし、暑さが去るとそのありがたさも忘れてしまうことから、「苦難が過ぎると、その時に助けてくれた人への恩義も忘れてしまう」という意味で使われます。類句に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」「雨晴れて傘を忘る」があります。
他山の石以て玉を攻むべし
山の日(8月11日)にちなみ、山にまつわる言葉も紹介。「他山の石」とはよその山から出た粗悪な石を指し、そのような石でも自分が持つ宝石を磨く砥石として役立つことから、「他人の誤った言行も、自分の知徳を磨く助けになり得る」ことのたとえとされています。中国最古の詩集「詩経」にある言葉で、「他山の石」のみでも同様の意味で用いられます。