四季を彩る言葉
月満つれば則ち虧く
今年の中秋の名月(十五夜)は9月29日。団子などを供え、満月を愛でる月見は古くからある風習です。しかし、十五夜を過ぎれば月は必ずかけていくように「物事は盛りに達すれば必ず衰えはじめる」ことを、このことわざは伝えています。類語に「盛者必哀」「槿花一日の栄」などがあります。
一葉落ちて天下の秋を知る
「他の木より落葉が早い青銅の葉が1枚落ちるのを見て、秋が来たことを察知する」という意味で、転じて「わずかな前触れによって、将来の大きな動きを予告すること」のたとえとして使われます。中国・前漢時代の哲学書『淮南子』の中の「説山訓」にある一節「一葉の落つるを見て、歳のまさに暮れなんとするを知る」に由来する格言です。