四季を彩る言葉
枯れ木も山の賑わい
11月になると木枯らしが吹き、落葉が始まります。このことわざは「葉が落ちた枯れ木でも山に風致を添えるものである」という意味から「つまらないものでも、ないよりはましである」ことのたとえとして用いられます。一方、同じ枯れ木にまつわることわざ「枯れ木に花咲く」は、「いったん衰えたものが再び栄える」ことを表しています。
物言えば唇寒し秋の風
松尾芭蕉の俳句。秋の冷たい風に唇を撫でられると寒々しく感じることから、「人の欠点をあげつらったあとは後味が悪く、寂しい気持ちになる」という意味であり、転じて「何事につけても余計なことを言うと、災いを招くおそれがある」という戒めの言葉としてつかわれます。